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1月のランチコースメニュー
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料理を再開する
私は元々コックをしておりました。
20年近く料理の道で生きていました。
「手に職があるので、いつでも料理界へ戻れる」と思い、料理の世界から20年近く離れてしまっていた。
気が付くと、目の障害が進行し、料理はおろか、他のことも出来にくくなっていました。
絶望的になったのも事実でしたが、幸い私にも仲間がいてくれました。
目が悪くても出来ることは無数にあるのではないか?と考えつつ、新しいことにチャレンジする日々が始まりました。
映画の上映がメインになるので、色々なことを試していきました。
そして、その中で「料理の再開」という想いが湧いてきたのです。
料理ができるのか?自問自答しながら試してみる・・・。
通常の営業方法ではやはり無理があります。
そこで、「限定」を」取り入れて思い切って再開しました。
料理も人数も限定です。
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冬の宴:温もりを紡ぐ
美食の調べ
厳しい寒さの中、雪が舞う1月の夜。
一人の旅人が、温かな光を放つレストランの扉を開けた。
凍えた体に、店内の暖かさが心地よく染み渡る。
笑顔のウェイトレスが、暖炉の傍らのテーブルへと案内する。
「寒い夜にぴったりの美食の旅をご用意しました」
とウェイトレスが優しく語りかける。
最初に運ばれてきたのは、
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「前菜の3種盛り合わせ」。
白い皿の上に、まるで冬の庭園のように彩られた
小さな前菜たちが並ぶ。
旅人は、これから始まる冬の饗宴に期待を膨らませる。
続いて、湯気を立てながら
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「クスクスの入ったミネストローネスープ」
が運ばれてきた。
鮮やかな赤い色が、まるで真冬の太陽のよう
。スプーンを口に運べば、
野菜の甘みとトマトの酸味が体の芯まで温める。
クスクスの優しい食感が、まるで雪のように口の中でとろける。
そして、プリモピアットの登場だ。
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「ジェノベーゼソースで和えたスパゲティ、真鯛のバターソテー添え」
をウェイトレスが丁寧に置く。
深緑のソースが、冬の森を連想させる。
バジルの香りが立ち昇り、
旅人の鼻腔をくすぐる。
バターでソテーされた真鯛は、冬の海の宝石のよう。
一口で、厳しい寒さも忘れてしまいそうな温かさが広がる。
夜も更けた頃、ウェイトレスが嬉しそうな表情で次の皿を運んでくる。
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「スペアリブと豚バラ肉と温野菜のクリームシチュー風のソース」だ。
たっぷりのソースが、まるで雪に覆われた景色のよう。
柔らかな肉と温野菜が、クリーミーなソースに包まれて溶け合う。
一口ごとに、凍えた体が内側から温まっていくのを感じる。
そしてデザートの時間へと・・・。
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「手作りプリン」が、冬の夜空に輝く星のようにテーブルに置かれた。
カラメルの輝きが、旅人の目を温かく照らす。
なめらかな口当たりは、まるで舌の上で溶ける雪のよう。
甘さと苦さのハーモニーに、旅人は思わずため息をつく。
最後に運ばれてきたのは、湯気の立つ
「食後のコーヒー」。
深い香りが立ち昇り、冷えた体を包み込む。
苦みの中に隠れた甘さが、この冬の夜の思い出を心に刻み込む。
旅人はウェイトレスに感謝の言葉を告げ、
再び寒い外の世界へと足を踏み出す。
しかし、心の中には温かな美食の記憶が宿り、
厳しい寒さをも優しく包み込んでいた。
冬の宴が奏でた温もりの調べは、
長い冬の夜を越えて、きっといつまでも響き続けることだろう。