小さな小さなマテリアル食堂

8月のコースメニュー

夏の宵を彩る美食の饗宴、2日間限定の贅沢コース
8月17日・18日、珠玉の味覚が織りなす夢のような2日間が始まります。
まずは、ポークとチキンの風味豊かなリエットが口の中で踊り、
鮮魚のサラダがトマトの赤い宝石箱から飛び出します。
ミネストローネの香りに包まれた後は、
冷たいスパゲティが夏野菜とアンチョビの調べを奏でます。
そして、待望の主役の登場。
鮮魚のローストが、エビのソースを纏って優雅に舞い踊ります。
挽肉バーグは、とろけるチーズポテトの黄金の冠を戴き、
高貴な風格を漂わせます。
フィナーレを飾るのは、なめらかなパンナコッタ。
まるで雲の上を歩くような口当たりに、
時が止まったかのような至福の瞬間が訪れます。
この2日間だけの特別な美食の旅。
あなたの舌は、忘れられない冒険へと誘われます。
席数限定、予約必須の幻想的な美食体験。
この機会をお見逃しなく。
さあ舌の上で繰り広げられる美味の饗宴へ、
今すぐご予約を。​​​​​​​​​​​​​​​​

CUCINA MATERIALの秘密:八月の再訪と七度目の饗宴

厳しい残暑が続く8月のある日、旅人は7度目となるCUCINA MATERIALへの訪問を果たした。1月の初訪問から始まり、2月、3月、5月、6月、7月と続けて訪れた思い出が走馬灯のように駆け巡る。4月だけは都合がつかず訪れられなかったが、その分今回の訪問への期待は一層高まっていた。

扉を開けると、もはや顔なじみとなったayumiが温かい笑顔で出迎えてくれた。

「お帰りなさいませ。早いもので、もう7回目のご来店になりますね。本当にありがとうございます。今日は残暑を癒す特別なメニューをご用意しています」

その言葉に、旅人の心は高鳴った。7か月の時を経て、CUCINA MATERIALの魅力にますます引き込まれていく自分を感じていた。

窓際の席に案内されると、外の景色は夏の終わりを告げるかのように、わずかに秋の気配を感じさせていた。

最初に運ばれてきたのは、「前菜2種盛り合わせ」。ポークとチキンのリエット、そして鮮魚のサラダトマトケース詰めが美しく盛り付けられている。旅人は、1月の温かいポタージュから始まり、季節ごとに変化してきた前菜の数々を思い出した。

「ミネストローネスープ」が次に登場。色とりどりの夏野菜が煮込まれたスープは、まるで8月の畑を一杯のスープに閉じ込めたかのよう。2月の冷たいコンソメスープ、3月の新玉ねぎのスープなど、訪れるたびに変化するスープの味わいに、旅人は季節の移ろいを感じていた。

パスタは「冷たいスパゲティと夏野菜のアンチョビ風味」。冷たいパスタの食感と、アンチョビの塩気が残暑にぴったり。1月のほうれん草のクリームパスタから始まり、毎月異なる味わいのパスタを楽しんできた旅人は、パスタ一つとっても季節によってこれほど表情が変わることに改めて感嘆した。

メインディッシュは「鮮魚(スズキ)のローストエビのソース」。香ばしく焼き上げられたスズキの上に、鮮やかな色合いのエビのソースがかけられている。1月の牛肉の赤ワイン煮込みから始まり、春の筍や初夏の鱸など、毎回趣向を凝らした主菜に旅人は舌鼓を打った。

「挽肉バーグのチーズポテトのせ焼き」は、ジューシーな挽肉バーグの上にとろけるチーズポテトが載せられている。寒い季節のグラタンから、春の軽やかな料理、そして夏の肉料理へと変化してきた主菜の変遷を、旅人は一皿一皿思い返していた。

デザートの「パンナコッタ」は、なめらかな口当たりと控えめな甘さが特徴的。1月のガトーショコラから始まり、春の苺のタルト、初夏のレモンのムースなど、デザートの移り変わりもまた、一年の歩みを感じさせた。

「食後のお飲み物」を楽しんでいると、いつものようにosakabeシェフが姿を現した。

「7回目のご来店、本当にありがとうございます。いかがでしたか?」

旅人は感慨深げに答えた。「本当に素晴らしい体験の連続です。毎月訪れるたびに、季節の移ろいを全身で感じられる。それが本当に特別な体験です。今回は特に、この7か月の旅を振り返るような気持ちになりました」

osakabeシェフは深い理解を示すように頷いた。「そう言っていただけて光栄です。私たちの想いが、7か月という時間を経てさらに深く伝わったようで本当に嬉しいです。これからも季節の移ろいとともに、新しい驚きをお届けできるよう努めてまいります」

旅人は、心からの感謝と共に店を後にした。7回の訪問を経て、CUCINA MATERIALとの絆はかけがえのないものとなっていた。そして旅人は、次なる訪問を今か今かと待ち望むのだった。月に2日だけの、美食の奇跡を求めて、そして次はどんな季節の訪れを感じられるのかを楽しみに。残暑の中、旅人の心は早くも秋の訪れと、9回目の訪問への期待に胸を膨らませていた。​​​​​​​​​​​​​​​​