7月のランチコースメニュー
夏の宴が幕を開ける
華麗なる前菜の五重奏が食卓を彩り、味蕾の冒険への序曲を奏でる。
ズッキーニの香ばしい風味、
ナスとトマトの官能的な出会い、
イカの舞踊するような躍動感。
ブルスケッタは太陽の恵みを一口に凝縮し、
ササミは清涼な風を運ぶ。
静寂が訪れる。
ポテトの冷製スープが、まるで月光のように滑らかに喉を潤す。
その静寂を破るのは、
キノコたちの森の饗宴。
クリームソースの川を渡るスパゲティの旅が始まる。
サーモンとモッツァレラの恋物語が、
緑のソースの絨毯の上で繰り広げられる。
ミルフィーユの層は、二つの魂が重なり合う瞬間を表現する。
そして主役の登場だ。
ポークフィレ肉が赤ワインの海に身を投じ、
官能的な一幕を演じる。
その艶やかな姿は、宴の頂点を告げる。
デザートは、
コーヒーの深い闇とフルーツの輝く星々。
甘美な余韻が口の中で踊り続ける。
これぞ、味覚の交響曲。
舌の上で奏でられる、七月の夏の夢だった。
ランチ 11:00~15:00
税込3080円(フルコースは+880円)
料理
前菜3種盛り合わせ(ズッキーニのロースト、ナスのトマトソース和え、イカのガーリック炒め)
ポテトの冷製スープ
きのこたっぷりクリームソースのスパゲティ
サーモンとモッツァレラチーズのミルフィーユ仕立て・緑のソース
または
ポークフィレ肉の赤ワインソース
パン
コーヒーゼリーとフルーツ
食後のお飲み物
ディナー 17:30~22:00
料理
前菜5種盛り合わせ(ズッキーニのロースト、ナスのトマトソース和え、イカのガーリック炒め、トマトのせブルスケッタ、ささみのサラダ)
ポテトの冷製スープ
きのこたっぷりクリームソースのスパゲティ
サーモンとモッツァレラチーズのミルフィーユ仕立て・緑のソース
ポークフィレ肉の赤ワインソース
パン
コーヒーゼリーとフルーツ
食後のお飲み物
ランチ&ディナーセットメニュー
パスタ料理セット
料理
前菜3種盛り合わせ
きのこたっぷりクリームソースのスパゲティ
パン
コーヒーゼリーとフルーツ
食後のお飲み物
メイン料理セット
料理
前菜3種盛り合わせ
ポテトの冷製スープ
魚料理or肉料理
パン
コーヒーゼリーとフルーツ
食後のお飲み物
CUCINA MATERIALの秘密:七月の再会と真夏の饗宴
初夏の訪問から一ヶ月が経ち、真夏の陽射しが降り注ぐ7月のある日、旅人は再びCUCINA MATERIALの扉を開けた。前回の訪問で知った月に2日間だけの営業日。その稀少な機会を逃すまいと、旅人は心躍らせていた。
扉を開けると、いつもの笑顔でayumiが出迎えてくれた。
「お帰りなさいませ。先月もご来店いただき、ありがとうございます。今日もまた特別なメニューをご用意しています」
その言葉に、旅人の期待は一層高まった。
窓際の席に案内されると、外の景色は前回よりも一段と夏めいていた。陽光がまぶしく差し込み、店内に煌めきをもたらしている。
最初に運ばれてきたのは、「前菜5種盛り合わせ」。色とりどりの前菜が美しく盛り付けられている。ズッキーニのロースト、ナスのトマトソース和え、イカのガーリック炒め、トマトのせブルスケッタ、ささみのサラダ。一つ一つが夏の味覚を凝縮したかのよう。旅人は目を閉じ、香りを深く吸い込んだ。先月の初夏の香りとは異なる、より濃厚な夏の香りが鼻腔をくすぐる。
続いて「ポテトの冷製スープ」が登場。なめらかな口当たりのスープが、真夏の暑さを忘れさせる。一口すすれば、ジャガイモの優しい甘みと冷たさが、心地よい清涼感をもたらす。先月の温かいヴィシソワーズとは対照的な、夏ならではの涼やかさを感じる。
パスタは「キノコたっぷりクリームソースのスパゲティ」。香り高いキノコの香りが食欲をそそる。フォークでくるりと巻き取れば、濃厚なクリームソースとキノコの旨味が口いっぱいに広がり、夏の豊かさを感じさせる。旅人は思わず、先月の爽やかなグリーンピースのソースを思い出し、季節の移ろいを実感する。
メインディッシュは「サーモンとモッツァレラチーズのミルフィーユ仕立て、緑のソース」。層になったサーモンとモッツァレラが、鮮やかな緑のソースに彩られている。ナイフを入れれば、サーモンの柔らかさとチーズのまろやかさが絶妙なハーモニーを奏でる。先月の鱸とはまた違った、夏の海の恵みを感じさせる一皿だ。
「ポークヒレ肉の赤ワインソース」では、柔らかなポークヒレ肉が深みのある赤ワインソースに包まれている。一口ごとに、肉の旨味とソースの複雑な味わいが口の中で踊り、真夏の宴の喜びを表現しているかのよう。先月の仔羊とは異なる力強さを感じさせる。
デザートの「コーヒーゼリーとフルーツ」は、涼しげなコーヒーゼリーの上に色とりどりのフルーツが彩りを添えている。スプーンですくえば、コーヒーの香りと夏のフルーツの甘みが交わり、暑い夏にぴったりの爽やかな余韻を残す。先月の苺のミルフィーユとはまた違った、夏の涼しさを表現したデザートに旅人は感嘆する。
「食後のお飲み物」を楽しんでいると、今回もosakabeシェフが姿を現した。
「先月に続きご来店いただき、ありがとうございます。いかがでしたか?」
旅人は熱心に答えた。「素晴らしかったです。毎月訪れるたびに、季節の移ろいを感じられる。それが本当に特別な体験です」
osakabeシェフは嬉しそうに微笑んだ。「そう言っていただけて光栄です。私たちの想いが伝わったようで本当に嬉しいです」
旅人は、心からの感謝と共に店を後にした。CUCINA MATERIALとの絆は、この日さらに深まった。そして旅人は、次なる奇跡の日を今か今かと待ち望むのだった。月に2日だけの、美食の奇跡を求めて、そしてまた新たな季節の訪れを感じるために。